刑事事件

暴行事件における示談方法と注意点

暴行事件で大切なことは、被害者との示談交渉です。
被害者がいる事件では、被害者の被害感情の大きさ、謝罪を受けているか、賠償(示談金)を受けているかという点が、検察官が起訴か不起訴か略式起訴かを判断するとき、そして、刑事裁判において裁判官が量刑を判断するときに重要な要素となります。

そのため、早期に示談が成立すれば、不起訴になる可能性は高くなります。

前科等によって、不起訴の獲得が難しい場合でも、起訴ではなく、罰金刑(略式命令)に留まることもありえます。
さらに、起訴されてしまった場合でも、執行猶予獲得の可能性が高まります。

このように示談交渉は、暴行事件の処分を軽くするために行う活動の中で最も重要な活動ということができます。

自分や家族が暴力事件を起こしてしまったという人は、まず、被害者と示談交渉を行うことを考えましょう。

1.暴行事件の刑罰

暴行事件は、被害者がケガをしていなければ暴行罪、ケガを負わせてしまったら傷害罪となり、暴行罪よりも傷害罪の方が、刑が格段に重くなっています。

暴行罪(刑法208条)
暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

傷害罪(刑法204条)
人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する

2.暴行事件の刑事手続き

暴行事件では、逮捕される場合と逮捕されない場合(在宅捜査の場合)があります。
それぞれの刑事手続きの流れは、下記のとおりです。

逮捕された場合

  • 逮捕:48時間以内に検察官送致。送致から24時間以内かつ逮捕から72時間以内に勾留請求
  • 勾留:原則勾留請求の日から10日、最大20日
  • 検察官による処分の決定(起訴、略式起訴、不起訴)
    不起訴の場合:釈放
    略式起訴の場合:罰金を支払って釈放
    起訴された場合:起訴後勾留(保釈申請が可能になる)
  • 刑事裁判
  • 判決

逮捕されなかった場合(在宅)

  • 警察の捜査
  • 送検
  • 検察の捜査
  • 検察官による処分の決定(起訴、略式起訴、不起訴)
    不起訴の場合:刑事手続き終了
    略式起訴の場合:納付書で罰金を支払う
    起訴された場合:刑事裁判
  • 判決

どちらの場合でも、警察の捜査→検察の捜査(同時並行して警察も捜査します)→検察官の処分決定という流れは変わりません。

しかし、身柄拘束された場合には、起訴か略式起訴か不起訴かという決定が出るまでの期間が、最大23日間であるのに対して、在宅捜査の場合は検察官が処分を決定するまでの期間制限が無いという点で両者は大きく異なります。

3.示談交渉

(1) 弁護士に依頼する

被害者と示談をするには、被害者に謝罪の意を示し、ある程度の金額を提示して示談交渉をすることになります。

そのためには、まず、被害者の住所や連絡先を知る必要があります。
しかし、警察官も検察官も、弁護士でなければ、被害者の住所や連絡先を教えてくれません。

被害者が知り合いである場合は、被害者の住所や連絡先を知っているかもしれませんが、その場合でも、弁護士を通じずに連絡を取ることはおすすめできません。

当事者同士の話し合いはお互いが感情的になりやすいため、よけいにこじれてしまう可能性が高いですし、逆に過大な請求をされることも考えられます。

一方で、弁護士であれば、警察や検察も被害者の連絡先を開示してくれる可能性は十分ありますし、弁護士が間に入ることによって被害者も冷静に事件の話をすることができ、示談交渉をスムーズに進めることができるようになります。

そこで、示談交渉をするためには、早急に弁護士に依頼することが必要となります。

(2) 示談の金額

示談交渉を行うには、提示する示談金の金額を決める必要があります。

示談の金額には決まりはありません。暴行に至るまでの経緯、暴行時の状況・程度・悪質さけがの程度・治療費・治療にかかる期間、被害者の被害感情の大きさ、加害者の経済力など事案によって変わります。

そのため、暴行罪・傷害罪の示談金の相場は、10万円程度から200万円程度までと、事案によって様々です。

ケガをさせた傷害事案では、交通事故の場合を参考として、治療費、入院雑費、通院交通費、休業損害、入通院慰謝料、(後遺障害が残れば)後遺障害慰謝料、後遺障害による逸失利益などが賠償の対象となるので、事案によっては高額となります。

他方、ケガをさせるに至らなかった暴行にとどまる場合は、衣服を破いたりした場合の弁償金を除けば、支払うべきものは慰謝料だけですので、10万円程度と比較的低額となるケースが多いようです。

いずれにしても、示談は被害者の損害を回復し、処罰感情を収めてもらうために行うものですから、被害者の要求が不当に過大な場合を除けば、被害者に納得してもらえる金額かどうかが、示談金の額を判断する第一の要素となります。

刑事事件の経験が豊富な弁護士であれば、事案に応じた適正な示談金額の知識と、その金額で被害者を説得する多数のノウハウがありますから、その意味でも弁護士に依頼することは重要です。

4.まとめ

暴行事件を起こしてしまった場合、早急な示談交渉が必要です。しかしながら、当事者同士では感情的になりこじれることもありますし、どのくらいの金額が妥当か分からないことも多いでしょう。

示談交渉をスムーズに進めるためにも、早めに弁護士にご相談ください。

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