債務整理

結婚前の自己破産|結婚への影響は?相手にバレる?

結婚を控えた人の中には、相手に秘密の借金を抱えている人もいるかもしれません。

「借金のことを話すと結婚の話がなくなってしまうのでは」「相手の親に結婚を反対されてしまうかもしれない」と思って言い出せないまま、気が付けば結婚が目前に迫っているというケースもあるのではないでしょうか。

このようなことから、「できれば借金を解決してから結婚したい」と思う人もいるでしょう。

借金を解決する方法の1つに「自己破産」があります。自己破産に成功すれば、借金を原則として0にできます。

しかし、自己破産のことがバレてしまうと、多額の借金を抱えている(いた)ことも必然的にバレてしまう、ということになります。

果たして、結婚予定の相手に秘密にしたまま、結婚前に自己破産を行うことは可能なのでしょうか?

1.自己破産とは?

自己破産は、裁判所に申立てを行い、裁判官の許可を得ることにより借金の支払い義務を免除してもらえる手続きです。

申立ての際には申立て用の書類が必要なほか、自分の財産、収入、債務状況などを証明する様々な添付書類が必要です。
書類などに問題がなければ、自己破産の手続きが開始されます。

自己破産では、原則的に、申立人の高価な資産は裁判所によって処分されます(数ヶ月程度の生活に必要な財産や、差し押さえが禁止されている財産を除く)。

財産はお金に換えられ、債権者へ配当されます。
それでも弁済できなかった部分については、ようやく支払いを免除してもらえます。

ただし、処分されるような目ぼしい財産がない場合は、特に何も失うことなく借金が0になることもあります。

[参考記事]

自己破産とはどんな手続き?

なお、自己破産をすると「官報」という日本国の機関紙にその旨が記載されます。
官報は誰でも読むことができ、直近のものはインターネットでも無料で公開されていますが、一般の方で常に官報をチェックしているという方はあまりいないため、官報から結婚相手やその周囲に自己破産がバレることはほとんどないので安心してください。

2.結婚前の自己破産に大きな問題はない

自己破産によって結婚後の生活に何らかの影響が出ると、結婚前に自己破産したこと・借金をしていたことがバレてしまうおそれがあります。
結婚前の自己破産は、新しい結婚生活に影響を及ぼすことがあるのでしょうか?

結論から言うと、自己破産が後の結婚に影響することはほとんどありません(自己破産は結婚に直接的な影響を及ぼしません)。

(1) 結婚自体は問題なくできる

まず、「破産者は結婚できない」などという規定・法律はないので、破産後も問題なく結婚できます

また、自己破産したことは、少なくとも裁判上は離婚の正当な事由とは認められません。

仮に結婚前の自己破産がバレて離婚を迫られ、離婚訴訟に発展したとしても、自己破産のことだけを理由として離婚を認める判決が下されることはないでしょう。

(2) 戸籍等に自己破産は記載されない

「結婚して同じ戸籍に入ったときに、戸籍に自己破産のことが書いてあってバレるかも」と考える人もいるようですが、自己破産をしてもそれが戸籍に載ることはありません。

また、住民票パスポートに記載されることもありません。
先述の通り、官報には名前や住所などの情報が記載されてしまいますが、一般の方がここから一個人の名前を見つけ出すことはほとんど不可能でしょう。

(3) 旅行・引っ越しも可能

「自己破産をすると旅行や引っ越しができなくなる」または「旅行や引っ越しに裁判所の許可が必要となる」等の話がありますが、これは限定的な制限です。

確かに、自己破産の最中に勝手に長期の旅行や引っ越しによって居住地を離れると、手続きに支障を来すおそれがあります。
これを防止するために、「旅行や引っ越しには裁判所の許可が必要」という規定が設けられています。

しかし、自己破産が終わった後は、旅行や引っ越しに制限はありません
結婚する前に自己破産の手続きが終わっているのであれば、海外への新婚旅行なども可能です。

3.自己破産による間接的な悪影響

前項のように、結婚前に自己破産しても問題が発生することはほとんどありません。
しかし、結婚後の生活に間接的な影響が出る可能性は0ではありません。

ここからは、結婚前の自己破産により悪影響が起きるかもしれないケースを紹介していきます。

(1) ブラックリストに載る

自己破産をすると、その情報が「信用情報機関」という組織に登録されます。

金融機関、貸金業者、クレジットカード会社などは、審査の際に信用情報機関の情報を参照しており、そこで自己破産の情報を見つけると「支払能力に疑問がある」と考えて、融資やカードの発行を断ります(審査で落としてしまいます)。

こういった状態を俗に「ブラックリスト入りした」「ブラックリストに載った」などと表現します。

ブラックリストに入ると、5~10年はお金を借りることができず、クレジットカードも使えなくなります。

このため、結婚した後で家や車を買いたくても、自分がローンの名義人になることができません。

また、配偶者にお願いしてローンの契約をしてもらうとしても、連帯保証人などになることが難しくなることがあります。

さらにはクレジットカードも使えなくなるため、配偶者に不審に思われてしまい、そこから自己破産のことがバレる可能性が考えられます。

(2) 財産が一部処分される

自己破産によって財産が処分されることで、結婚後の生活に少なからず悪影響が発生することも考えられます。

自己破産後は、具体的には99万円以下の現金、合計20万円以下の預貯金、生活必需品などしか手元に残すことができません(詳細は各裁判所の運用により異なります)。

例えば、結婚式の費用を結婚相手と折半しようと約束していたのに、財産の処分が理由で約束通りに支払えなくなる可能性があります。

また、自己破産では査定額が高い車も処分されます。
結婚前に所有していた車が結婚後になくなっていることに気づいた配偶者は、「なぜだろう?」と不審に思うでしょう。

しかも、自己破産後はブラックリストに載っているため、自動車ローンを組んで再度車を購入することができなくなります。

この結果、なし崩し的に結婚前の自己破産がバレてしまうかもしれません。

【結婚相手と同居している人は要注意】
結婚前から結婚相手と同居している場合は、自己破産のことがバレやすくなります。
そもそも、借金を滞納しているならば債権者から督促の郵便物が届くでしょう。この時点で、結婚相手が督促状を見てしまったら借金の存在がバレてしまいます。
また、自己破産の前には申立ての書類を作成したり収集したりする必要がありますが、その書類を見られて自己破産をしようとしていることがバレるかもしれません。
また、申立てをした後は、裁判所からの郵便物が自宅に届くことがあります。その郵便物を結婚相手に見られると、「何故裁判所から手紙が来ているのか」と怪しまれ、問い詰められてしまうかもしれません。

4.弁護士に依頼すればバレる可能性が低くなる

できるだけ秘密裏に自己破産を進めたい場合は、弁護士に依頼することが必須となります。

弁護士に依頼すれば、原則としてその後の債権者や裁判所からの手紙が弁護士宛に届くようになります。
自宅に督促状や自己破産の手続に関する裁判所からの書類が届かないので、同居している結婚相手に見られるのではという不安は不要になります。

また、破産手続きに必要な書類についても、弁護士が収集を手伝ってくれたり、代理で作成してくれたりするので、その書類が見つかる可能性が少なくなります。

更に、裁判所にも弁護士が代わりに足を運んでくれます。
自己破産の手続き中は何回か自分で裁判所に行かなければなりませんが、弁護士が代理で行けばそれで済むものもあり、本人が赴く回数を少なくできることでやはりバレる可能性を抑えることができます。

弁護士に代行してもらえば、自己破産の手続き自体をスムーズに早く終わらせることもできるので、借金の解決も早くなるでしょう。

5.結婚前の自己破産も弁護士へ相談を

自己破産が結婚そのものに及ぼす影響は少ないです。
しかし、ブラックリストに載ることや、財産が処分されることによって、結婚後の生活に悪い影響が出てくる可能性はあります。

また、結婚前から相手と同居している場合は、自己破産の手続きをしていることを察知されてしまうおそれもあります。

自己破産を内緒にしたまま進めたいのであれば、弁護士への依頼が不可欠です。

なお、万が一自己破産が結婚相手にバレてしまった時は、嘘をついたり誤魔化したりするのではなく、「自己破産は経済的な再建を図る前向きな手続きであること」「自己破産の影響は相手にほとんどないこと」を、誠実な態度でしっかりと説明することがお勧めです。

「自己破産=お金がない、悪いことだ」という印象がなくなれば、結婚相手の協力も得られるかもしれません。

自己破産の際は、ぜひ弁護士にご相談ください。

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